2006年以降、機械安全の考え方は安全制御システムの構造のチェックに加えてその安全制御システムの信頼性をチェックする2層型の判定が必要とされるようになりました。
それによって誕生した新たな判定基準がPL(性能レベル)とPLr(要求性能レベル)です。
製品のPLが設備に求められるPLr以上の基準が必要となります。
PL(性能レベル)の評価について
機械設計者の安全制御システムの性能レベルの指標でこの指標をパフォーマンス・レベル(PL)といい、”a”から”e”の5段階で評価されます。
安全制御システムの性能レベル:PLを評価するには4つのパラメータを用います
カテゴリ(Category) 制御システムの安全関連部の構造 | ||||||||||
制御システムの安全関連部のアーキテクチャ(構造)による分類です。
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MTTFd(Mean time to dangerous failure) システムが危険側故障にいたる平均時間 | ||||||||||
システムが危険側故障にいたる平均時間です。
平均危険側故障時間 MTTFd(年) | ||||||||||
DCavg(Average Diagnostic Coverage) ソフトウエアを含めたシステムの信頼性 | ||||||||||
DCavgは「平均診断範囲」または「平均診断カバー率」といい、
平均診断範囲 DCavg | ||||||||||
CCF(Common cause failure) 共通原因故障を低減させるような設計手順、工学手法を数値化した合計点数 | ||||||||||
CCFとは共通原因故障、つまり一つの原因による複数の箇所が故障することを指します。 |
カテゴリ、DCave、MTTfd、CCFスコアの値から安全機器のパフォーマンスレベルを算出します
当ウェブサイト掲載の安全機器のPLは上記を基に算出したものです。
PLr(要求性能レベル)の決定
PLr(要求性能レベル)はリスクアセスメントと同様、下記項目から判定を行います。
S:怪我の重大度 (Severity of Injury) |
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F:危険にさらされる度合い (Frequency and/or Exposure to Hazard)< |
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P:危険源の回避の可能性、または危害の制限の可能性 (Possibility of Avoiding Hazard or Limiting Harm) |
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PLr(要求性能レベル)はこちらの判定表から確認が出来ます。
判定表のPLr以上のPLの製品をご使用ください。