Q1.熱電対とはどのようなもの?
A1.異種の金属の先端を接続して両端に温度差が生じるとその金属間で、特有の起電力が生じます。
これが「ゼーベック効果」と呼ばれるものです。
この効果を利用して温度を測定する温度計を「熱電対温度計」と呼びます。
※温度センサについての詳しい事は「温度センサのはなし」をご覧下さい
Q2.シース熱電対とは?
A2.熱電対は通常、絶縁してから保護管に入れハンドルやコネクタをつけて使用します。
(当社ではパイプ型と表記しております)
これに対し、シース型は保護管と熱電対素線を酸化マグネシウムで絶縁したもので、強固で極細な熱電対を作る事ができます。
パイプ型は曲がらずに折れ、シース型は曲げることができるため、耐久性があります。
パイプ型はシース型に比べ温度範囲が低く、若干廉価となっております。
両者とも先端は目止めをしておりますので、液体が中に入るような事はありません。
Q3.補償導線とは?
A3.常温を含む相当な温度範囲において、組み合わせて使用する熱電対とほぼ同一の熱電的特性をもつ導体で、熱電対の測定部と端子間を接続するときに使用します。
Q4.熱電対の種類にはどんなものがあるの?
A4.JISに規定されているものには、B,R,S,K,E,J,T,Cがあります。
当社で対応しているものはKです。
- K型 : 起電力が比較的大きく、一般的には-200°C(-7.89mV)から1200°C(+48.828mV) の測定に使われます。
機械的特性も良好で、工業的に最も多く使用されています。
Q5.センサ応答性はどうか?
A5.形式により千差万別です。棒状のプローブに関しては形式により大幅な差があります。
一般的に太い保護管に入っているものは熱伝導の関係上応答は遅く、先端の細いものほど反応は早くなります。
Q6.プローブの耐久はどのくらいか?
A6.使用方法、使用温度により一定ではありません。数百度で使用して数年持つものでも、限界温度で使用したり、酸性の液体を測定した後清掃しなかった場合には、寿命は極端に落ちます。
また取り扱い方法による物理的な耐久の差もありますので一概にこのくらいとは言えません。
Q7.プローブの延長はいくらでも良いのか?
A7.一般的には数メートル内とお考えください。それ以上に延ばすと誤差が大きくなります。
またケーブルは別売の延長ケーブルをご使用ください。
Q8.プローブの修理は可能か?
A8.基本的には修理可能ですが、修理する個所や傷み具合の程度で修理するよりは新品を購入頂く方が安く済むケースも多いです。
ユーザーのご使用状況によりますので一概には言えませんが、熱電対プローブはある程度消耗品と考えてご使用になる方が良いと思われます。
Q9.棒状プローブの先端はどんなカタチ?
A9.当社がインターネットで販売している棒状プローブには下記の3種類の形状があります。
お客様の用途に応じてお選びください。
丸型 | プローブの先端を丸く加工したものです。 液体測定に最適です。 先端が丸いため半固体に突き刺しての内部温度測定には不向きです。 | |
針型 | プローブの先端を尖らせたものです。 液体の温度測定も可能ですが、 むしろ半固体に突き刺しての内部温度測定する場合に最適です。 | |
斜めカット型 | プローブの先端を斜めにカットしたものです。 液体、突き刺しての半固体の内部温度測定に適しています。 |
Q10.接続端子の形状は?
A10.当社プローブの接続端子は「ミニチュアコネクタ」と呼ばれる端子タイプの製品です。一般的な熱電対プローブの端子形式で、他社の製品でも多く使用されております。